ビットコインは量子コンピュータによって脅威には晒されないと、アンドレアス・アントノポウロス氏は語る。
Q&Aセッションの中で、同氏は、ビットコインのハッシュが量子アルゴリズムにも耐性があるため、現在の技術で侵入することは不可能だと語った―
“量子コンピューティングによるハッシュを破る有用なアルゴリズムはありません”
米国国家安全保障局、いわゆるNSAがビットコインをクラック出来る量子テクノロジーを所持しているかどうかについての質問に対しては、シンプルに同氏は”イエス”と答えたが、クラッキングのためには使わないだろうと同氏は考えているようだ。
“NSAが既に量子コンピュータを開発済みであることは明白です。Googleも自社のデータセンターに一機持っています。Googleに既にあるということは、NSAはその10倍は優れた量子コンピュータを持っていることでしょう”と述べ、さらに次のように続けた―
「彼らがビットコインのセキュリティを破るためにそれを使う?それは単純に”ノー”と言えます」
アントノポウロス氏は、イギリスの科学者が暗号解読する際に、わざと秘密保持のために船を沈没させた第二次世界大戦を例に挙げて語る。
一度秘密が漏れてしまえば、対抗する相手はその秘密を保持するためにさらに技術力を上げてくる―つまり、ビットコインがクラッキング可能であると証明してしまえば、量子アルゴリズムにも耐えうる新たな現代における知性を生み出すことになると、同氏は考えているようだ。
さらにアントノポウロス氏は皮肉っぽくこう続けた―
「プラハで何人かの変人が使っているちょっとしたクソみたいな通貨をどうこうしたところで、そのテクノロジーにおける全ての研究成果と進歩が失われるだけですよ」