実験的なERC-X規格を使用して作成された新しいトークン「マイナー(Miner)」は、発表から数時間の間に99%以上暴落し、その後一部回復した。記事執筆時点で、マイナートークン価格は11.41ドルで、87%下落している。

開発者によると、2月14日に発生した1000万ドルの売却は、スマートコントラクトの不具合が原因だった。この不具合により、ユーザーはマイナートークンを自身に送金するだけでトークンを2倍にすることができてしまった。開発者は「コントラクトは再展開前に監査されるように、問題は修正される。保存流動性(約130 ETH)は現在ASTX LP(流動性提供者)と同等であり、再展開のためにLPの目的で使用される」と説明している。

シンガポールのブロックチェーンセキュリティ企業スローミストの共同創設者であるユ・シアン氏は、この二重支払い問題について次のようにコメントしている。

「コントラクトに低レベルの抜け穴があるのは残念だ。自分自身にお金を振り込むだけで残高を2倍にすることができてしまった。監査なしで実装されている規格が非常に多い。イノベーションのコストは少し高くつき、損失も少なくないということだ。」

マイナー開発者によって作成されたERC-Xは、ERC-20、ERC-721、そして新たに発明されたERC-404トークン規格の機能を組み合わせた新しいイーサリアムトークン規格という。マイナーチームは、この「不具合」に対応するため、スマートコントラクトの不具合を最初に発見した人物に、不具合のあった資金の30%に当たる120,000ドルの返還を求めている。

近年、多くの新しいERCトークン規格が開発されているが、専門家はこれらの規格が実験的な性質であることを警告している。

今年初めに発明されたERC-404は、ノンファンジブルトークンの部分所有権を可能にする実験的な規格だ。ERC-404を使用して作成された最初のトークンであるパンドラは、すでに2億ドル以上の時価総額を達成している。