ビットコインキャッシュ大躍進、ブロックサイズ引き上げ派が集結

 仮想通貨相場に渦が巻き起こっている。

 ビットコインはセグウィット2xの中止が発表された日本時間8日未明の高値から16%下落。一方で、ビットコインクラシックの開発者グループによって「18年6月までに正式なビットコインになる」されたビットコインキャッシュが、10日の底値から二日も経たないうちに一時2.5倍近くになった。コインテレグラフジャパンの前回の記事でも、「無料で配られる分岐コイン目当てでビットコインに流入していた資金が、13日に新たな分岐を予定しているビットコインキャッシュに流れた」とお伝えしたが、裏付けられた形だ。

 一方で、アルトコイン市場は軒並み下落。コインテレグラフの公式提携サイトであるCoinmarketcap.comによると、この24時間で75%のアルトコインが下落。時価総額が1000億円以上の通貨でみると、この24時間で値上がりしたのはビットコインキャッシュ、イーサリアムクラシック、IOTAだけだった。ライトコイン、リップル、ダッシュ、イーサに大きな動きはみられなかった。

ビットコインの内部闘争劇が継続中

 今回の相場の動乱は、今にはじまったことではないビットコインのブロックサイズをめぐる論争が発端となっている。

 対立するのは、ビットコインを非中央集権化するためにブロックサイズの変更尾を拒むグループと、ビットコインをスケール(規模化)させるためにはブロックサイズの引き上げが必要と信じるグループだ。

 ブロックサイズ引き上げ派の中でも、現行のビットコイン派とビットコインキャッシュ派に分かれていた。このうち現行のビットコイン派はセグウィット2xによるブロックサイズを2MBまで引き上げることを目論んでいたが、広いコンセンサスが得られず失敗。現時点の相場の動きをみると、ビットコインキャッシュ派が現在、勢力を増していることになる。

 サンフランシスコ在住のブロックチェーン関連の企業家であるヴィニー・リンガムは11日、「まだ時期尚早だが、アダム・バックとエリック・ロンブロゾが言っていたことは正しかったかもしれない。(ライトニングネットワーク等の実装を可能にする)セカンド・レイヤー導入によるスケール化を支持しなかった人は、ビットコインキャッシュに移るべきだ、と彼らはいっていた」。アダム・バックは「ハッシュキャッシュ」と呼ばれるPoWを開発した暗号学者の一人で、サトシ・ナカモトによるビットコイン論文でも言及されている。エリック・ロンブロゾはビットコインコアチェーンの開発メンバーの一人だ。

Too early to say, but @adam3us & @eric_lombrozo did recommend that those who didn’t support Layer 2 scaling should move to Bitcoin Cash. I guess that’s happening now...

ブロックサイズ引き上げ派がビットコインキャッシュに集結

 こうした流れの中で、ビットコインキャッシュはブロックサイズ引き上げ派を集結させているようだ。

 ビットコインキャッシュの時価総額は日本時間未明現在で約2.5兆円。8月に誕生してから約6倍に成長したことになり、時価総額ベースで2位のイーサリアム(約3.3兆円)に迫る勢いだ。

 ビットコインの時価総額12兆円にはまだ及ばないが、少なくともイーサリアムと同規模の時価総額は射程圏内かもしれない。

 この秋の相場から目が離せない。


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