英金融コンサルタント大手のデヴィアグループの創業者兼CEOのナイジェル・グリーン氏は、仮想通貨ビットコインに対して強気姿勢を打ち出している。

グリーン氏は、キプロスの金融メディア「ファイナンシャルミラー」とのインタビューの中で、今年5月に控えているビットコインのマイナーのブロック報酬が半減する半減期について言及。今回の半減期についてもビットコイン価格の上昇要因になるとの見方を示している。

「歴史は私たちに教えてくれている。安定した需要と供給の劇的な低下により、通常、半減期のイベントに起因して、ビットコインの価格は急騰してきた。2020年の半減期がこれと異なると信じる理由は何もない」

さらに過去の半減期と違うマクロ経済の状況だ。現下のマクロ経済の環境は、ビットコイン価格にとってプラス要因になると、グリーン氏は分析している。

「私たちは金利ゼロの時代に向かっている。これにより、法定通貨を維持するインセンティブは減少するだろう。さらに、金利引き下げは一般的に、インフレ向上につながり、通貨の購買力を低下させる。したがって、ビットコインやほかの仮想通貨はより魅力的になり、それに応じて価格が上方修正されていくだろう」

グリーン氏は、コロナウィルスによる経済不安が世界的に拡大する中、ビットコインが「デジタルゴールド」としての位置づけがより明確になるとの考えだ。

「この経済混乱の時代に、ビットコインが安全資産になりつつあるというコンセンサスはさらに強まっている」

ポストコロナの「新しい世界」

グリーン氏は直近のブログの中で、コロナウィルスの感染拡大が世界経済に大きな混乱を引き起こしている一方、「精通した投資家は、『新しい世界』のセクターやビジネスを積極的に探し、その富を増やそうとしている」と語っている。

「コロナウィルスによる不況は、私たちの生活、投資、ビジネスのやり方を大きく変える可能性がある。さらにモバイル・スーパーコンピューティングや人工知能といった新しいテクノロジーいよる第4の革命を加速させる可能性がある」

グリーン氏は、アップルやアルファベット、フェイスブックといったハイテク企業のほか、ソーシャルディスタンス関連のセクター、スーパーマーケットなどを具体的に上げている。

フィナンシャルミラーとのインタビューの中では、仮想通貨関連ビジネスについても有望と予想している。

「現下の経済低迷により、人々は仮想通貨を購入し、そして仮想通貨オリエンテッドなビジネスは発展することになると予想される」