NFTトラッカーCryptoSlamのデータによれば、非代替性トークン(NFT)の売上高は9月第1週に9196万ドルまで落ち込み、6月中旬以来の最低水準を記録した。

NFT売上高を巡っては、7月から8月にかけては堅調なモメンタムに続いていた。過去8週間にわたり、デジタルコレクティブルの週次売上高は1億1500万ドルを下回らず、強い需要が確認されていた。

7月21日から27日の週には、デジタルコレクティブルの週次売上が1億7000万ドルに達し、今年3番目に高い水準となった。最高水準は1月中旬に記録された1億7000万ドル超である。

今回のNFT売上の落ち込みは、6月16日から22日の週に記録した9000万ドル台の低水準に逆戻りした形となった。

NFT購入者数、6月中旬から58%減少

6月16日から22日の週は売上高が低迷したものの、ユニーク購入者数は48万7264人に達し、平均取引額が57ドルまで下落してもNFTに対する購買意欲は維持されていた。

しかし、9月1日から7日の週ではユニーク購入者数が19万9821人に減少し、6月中旬から58%の下落となった。ユニーク売却者数も14万5877人に減少し、6月の25万8803人から43%の落ち込みを示した。

加えて、平均販売価格も下落傾向を強めている。8月を通じてNFTの平均取引額は104ドル以上を維持していたが、8月最終週には82ドルに下落し、9月第1週にはさらに72ドルまで下がった。わずか2週間で30%の下落である。

一方で、取引件数自体は127万件と比較的高い水準を維持しており、取引規模は縮小しつつも活発な売買活動は続いていることを示している。

7~8月のNFT売上を支えた要因

DappRadarのアナリストであるサラ・ゲルゲラス氏は先週、7月と8月にNFT市場が好調だった背景について「NFT採用の拡大」が寄与したと指摘した

具体的には、スペイン沖のイビサ島にあるクラブに常設のNFTアートギャラリーが開設され、Beeple氏やMad Dog Jones氏など著名NFTアーティストの作品が展示されたことを挙げた。

もう1 つの要因は、仮想通貨取引所コインベースが展開するレイヤー2ネットワーク「Base」であるという。Baseは8月において30日間の取引高で3番目に大きなチェーンとなった。

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