ニューヨーク市経済開発公社(NYCEDC)の社長兼CEOが14日、ブロックチェーンに関するNY市のイニシアティブを発表した。「NYCブロックチェーン・リソース・センター」の立ち上げや、公共部門を改善するためのブロックチェーンアプリのコンペを含む内容となっている。

 NYCEDCのプレスリリースによれば、ブロックチェーン・リソース・センターはブロックチェーンについて大衆を啓蒙するための拠点となる。起業家が集まって新たなベンチャーを立ち上げたり、業界や政府の関係者を集めて規制について話し合ったりすることを目指す。

 今年後半に開始予定のブロックチェーンのコンペは、ニューヨーク市の「BigApps」コンテストを手本としている。NYCEDCは14日、コンペを実行できる組織に対する提案依頼書(RFP)を公表した。コンペには、政府職員のためのブロックチェーンや使用事例のワークショップや、大衆向けの無料教育ワークショップが含まれることになる。

 NYCEDCの社長兼CEOのジェイムズ・パチェット氏は、ニューヨーク市について「ブロックチェーンの先導役として世界でこれほど適した街はない」と語り、以下のように付け加えた。

「私たちは金融・不動産・メディア・テクノロジー分野の世界的なリーダーだ。すべての産業は、この新しいテクノロジーにとてつもないイノベーションを見出している。ニューヨーク市はブロックチェーンに精力的に取り組み、業界を成長させる方法を見つけ、市民に素晴らしい機会を創出できるようにしていく」

 先週、米議会下院の2つの小委員会の公聴会で、サプライチェーン管理におけるブロックチェーンの利用が取り上げられ、業界全体の標準がなくてもテクノロジーには幅広い用途があるとの結論にいたっている。