米最大のモータースポーツ団体NASCARで唯一のアフリカ系アメリカ人ドライバー、ダレル・”ババ”・ウォレス氏は、仮想通貨ビットコイン(BTC)のロゴが飾られたレーシングカーでレ―スを走ることになる。
7月14日にツイッターCEOのジャック・ドーシー氏が投稿したツイートによると、ウォレス氏の新しいペイントジョブの中には、少なくとも2つのビットコインロゴと、米決済企業スクエアの「キャッシュアップ」のロゴが入っている。ドーシー氏はツイッターCEOであるとともに、スクエアの共同創設者兼CEOである。
#bitcoin @BubbaWallace pic.twitter.com/tNSio3qnTz
— jack (@jack) July 14, 2020
ウォレス氏は先月、NASCARのイベントに南軍旗を掲揚することを禁止するよう求めたことで、レース以外でも全国的な注目を浴びた。ウォレス氏はブラック・ライブス・マターとプリントされたTシャルを着用し、レースに参戦。白人警官による黒人男性暴行死事件にも抗議していた。NASCAR側もウォレス氏の訴えを認め、南軍旗掲揚を禁止することを発表している。
ウォレス氏は、チームのガレージで人種差別を象徴する縄のようなものが置かれていたという事態も発生した。ただこれは後に単なるドアの引き綱であったともいわれている。
このウォレス氏の動きに対しては、米国のトランプ大統領が反応。ウォレス氏の行動がNASCARの評価を急落させたと非難するツイートを行っている。
ウォレス氏とビットコイン
ウォレス氏の車にスクエアがスポンサーとしてロゴを提供し、ビットコインのロゴも追されたことは、仮想通貨コミュニティでは好意的に評価されているようだ。
一部のソーシャルメディアはユーザーからは、これがビットコインの強気トレンドにつながる可能性を指摘する声も出ている。
Redditでは、ビットコインの価格が、このパートナーシップを受けて、週末までに10万ドル以上になるという極端な予測をする投稿まで出ている。
ツイッターユーザーの中からは、トランプ大統領がウォレス氏について再度ツイートすることになった場合、ビットコイン購入の形での抗議が起こり、BTC価格を2万ドル以上に押し上げるのではないかという意見も出ている。
ビットコイン支持者のジャック・ドーシー氏
今回、ウォレス氏のレーシングカーにビットコインロゴを付けたジャック・ドーシー氏は、大手テック企業の中でもビットコインを積極的に支持している人物として知られている。
ドーシー氏がCEOを務める決済企業スクエアでは、キャッシュ・アップを通じてビットコインに投資することができる。今年5月の発表では、キャッシュ・アップによるビットコイン売上高は過去最高を記録している。
スクエアの中に仮想通貨部門「スクエア・クリプト」では、ビットコイン関連のプロジェクトを支援するプログラムを行っている。
また米国での黒人問題についても、ドーシー氏は発言をしており、米国の黒人社会が金融面で自立を目指すためにはビットコインが必要だ主張する著作を紹介している。黒人問題とビットコインとをリンクさせる動きは、今回のウォレス氏のレーシングカーへのスポンサードともつながる動きだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン