仮想通貨取引所Mt. Gox 27億ドル相当のビットコインをウォレットアドレスに移動

仮想通貨取引所Mt. Gox　27億ドル相当のビットコインをウォレットアドレスに移動

破綻した日本の仮想通貨取引所マウントゴックス（Mt. Gox）が、ビットコイン4万7229BTCを新しいウォレットアドレスに移転した。現在の価格で27.1億ドルに相当するこの移転は、5月以来の大規模な取引だ。

ブロックチェーン分析プラットフォームのアーカム・インテリジェンスによると、Mt. Goxは7月5日午前0時30分（UTC）に「コールドストレージ」からビットコインを移転した。

Mt. Goxは今月から債権者への弁済を開始する予定であり、総額85億ドル相当のビットコインが債権者に返還される。

Mt. Goxはとその再生管財人は6月24日、すべての必要な手続きを完了し、7月から順次弁済を開始すると発表している。

多くの市場ウォッチャーは、Mt. Goxの債権者が持つビットコインが大量に売却され、市場の売り圧力になると懸念している。債権者にとって、これらのビットコインは10年以上アクセスできなかったものだ。

しかし、他のアナリストは、市場に「投げ売り」されるビットコインの総額はおそらう約45億ドル程度と述べ、弁済されるすべてのビットコインが売られるわけではないとも指摘している。

ギャラクシーデジタルの調査責任者であるアレックス・ソーン氏は、多くのMt. Goxビットコイン保有者が予想以上に「ダイヤモンドハンド」（長期保有者）になると予測する。全量のBTCを一度に売却しようとすれば、売り手にはキャピタルゲイン税の影響があると指摘する。

5月28日、Mt. Goxは別の不明なウォレットアドレスに約73億ドル相当のビットコインを移転した。この移転の後、ビットコインの価格は最大で2%下落した。

TradingViewのデータによれば、ビットコインの価格は7月4日に急落し、その後数時間でさらに下落し、現在は57,226ドルで取引されている。ビットコインの価格は今週6.9%下落しているが、年初来では35.6%の上昇となっている。