Presented by Flare

ブロックチェーン技術は、ソフトウェアと非中央集権型アプリ(DApp)開発のための、いわば遊び場である。非中央集権型アプリにはさまざまなメリットがあるが、仲介者が不要で自律的に運用できることが特徴のひとつといえるだろう。DAppの数は、成長分野であるがゆえに絶えず増加しているが、実際日常的なユーザーの役に立っているのだろうか?もしそうでないなら、DAppsやユースケースの開発はどのようにして未開拓の可能性に到達することができるのだろうか?

DAppの制約を克服

大局的に見れば、ブロックチェーン産業の更なる反映には、実際のユースケースが入ったより多くの非中央集権型アプリが必須であるが、これまでの多くのDApp開発プロジェクトは投機的な投資に終始し、実際の人々の生活に役立つアプリを提供できてはいない。その主な理由の1つは、DAppが構築されるブロックチェーンの外側のデータの安全にアクセスができないことだ。プロジェクトは、現在オンチェーンで利用可能なデータを使って実現できるものに限られている。

DAppsの開発可能性は、採用やスケーラビリティと密接に関係している。Flareの創設者兼CEOであるヒューゴ・フィリオン(Hugo Philion)氏は次のように語っている:

「ブロックチェーン業界では、更なる普及を目指して取り組むべき重要な技術的課題を数多く定義している。私たちが見落としていると考えているのは、ブロックチェーンのユーティリティ機能のスケーリングだ。」

さらに、フィリオン氏は、この分野がさらに成長するためには、「より多くの人に関連性の高い、より多くのアプリケーションを提供する必要がある」と付け加えている。それを踏まえ、Flareは、「ブロックチェーンとインターネットの両方から安全に取得したデータをオンチェーンで利用することで、開発者がより有用なアプリケーションを構築できるようにする」のである。

データを利用可能に

データがすべてと言っても過言ではない。現実世界での実用性をはるかに高める可能性を引き出すために、DApp(分散型アプリ)では増加した様々なデータへのアクセスが必要であり、今年初めにローンチされたFlareでは、まずはここで解決策を提供することを目指している。EVMベースのレイヤー1ブロックチェーンは、他のチェーンやグローバルなインターネット空間からの高インテグリティデータへの分散型アクセスを提供し、これにより、開発者はチェーンやデータソース間の現在の互換性の問題を信頼性せずに克服可能となる。さらに、より多くの種類のオフチェーンデータへのアクセスが可能になることにより、Flare上に構築されたDAppは、すべて1回のデプロイで、複数のチェーンにサービスを提供できるようになる。

しかし、何をもってこのような壮大なアイデアが技術的に可能になるのか。それは、Flareが、State ConnectorとFlare Time Series Oracle(FTSO)と呼ばれる2つのコアデータと相互運用性プロトコルに依存して運用されているからで、これらのプロトコルが、ブロックチェーン、Time Series、Web2 APIデータのオンチェーンかつ分散型取得を可能にするのだ。

State Connectorは、他のブロックチェーンやインターネットからイベント情報を収集し、安全でスケーラブル、かつ分散化された方法でコンセンサスを得ることが可能になる。これには、トランザクションが別のブロックチェーンで起こったか起こっていないか、メモ欄に正しい支払い参照が含まれているか、Web2 APIの内容を確認することなどが含まれる。

Source: Flare Network

出典: Flare Network

FTSOは、高度に分散化された価格とデータシリーズをDAppsに提供。現在は仮想通貨の価格ペアデータが利用可能だが、FXレートやカーボン排出量データのようなインデックスなど、経時的変化のある様々なデータシリーズへの拡張も可能。

Source: Flare Network

出典: Flare Network

State ConnectorとFTSOは、それぞれ認証プロバイダーとデータプロバイダーと呼ばれる、ネットワークの安全性と最適な運用を確保するために、正確なデータをネットワークに提供するインセンティブを与えられている独立した分散型の第三者によってサポートされている。

この革新的なアプローチに加え、Flareは更なる進化を目指している。最も注目すべきは、エコシステムの開発を刺激するために提案された、Flare改善提案 01(「FIP.01」)がトークン保有者の93%の賛成票を得て承認されたことである。この変更は、プラットフォームのネイティブ・トークンの配布をより公平にし、どのチェーンからの参加者や新規参入者にもアクセスしやすくすることを目的としており、既存のエアドロップ受信者のエコシステムにおける基礎的な地位を維持するのにも役立つとされている。この変更は、WFLRを保有している人であれば誰でも、残りのパブリックトークンの分配を受けられるようになる、ということなのである。

コンセプトをかたちに

ブロックチェーンは、非中央集権型技術として、世界をより良くしていく可能性を秘めている。最適な投資のために開発されたアイデアとしては素晴らしいが、この技術のメリットはむしろ社会発展のためのユースケースとしてつながっていくべきものである。

エンドユーザーを意識したアプローチというのは当然の話として聞こえるが、業界のグランドスキームとして、これらの目的が必ずしも最適なエンド・プロダクトにつながるとは限らない。データアクセシビリティやスケーラビリティは永遠の課題であり、FlareはDAppエコシステムの可能性を最大限に引き出すための具体的な一歩を踏み出したといえる。プロジェクトの詳細は、Webサイトに掲載。

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