イーサリアムベースの分散型ブログプラットフォームのMirrorは、これまで投票ベースの記事のみで稼働していたが、この度、より広い層に門戸を開放した。

10月6日の発表によると、Mirrorはそうした仕組みを廃止し、イーサリアムのアドレスとウォレットを所持する者であれば誰でも投稿できるようにしたという。大規模な商業ブログプラットフォームのほとんどは、コンテンツで生み出されたトラフィックに対して広告を販売している。しかしMirrorの投稿者は、コンテンツが企業のサーバーではなく分散型ブロックチェーンに保管されるため、自分のコンテンツをコントロールできる。

コンテンツは暗号技術で安全が確保されるため、改ざんは不可能で、破損することもない。また、ユーザーが活動を中止したくなった場合には、すべてのデータを持ってプラットフォームを退出することも可能だ。Mirrorのチームは以下のように説明している。

「Mirrorは書き手のための単なるツールから、コミュニティやDAOのためのフルスタックのWeb3のクリエイティブパッケージに進化した」

ユーザーはイーサリアムウォレットとつなぐことで、コンテンツを作成したり、映像やiframe、ソーシャルメディアの投稿、非代替性トークン(NFT)、オークション、クラウドファンドといったメディアブロックを埋め込むことができる。ブログは、MediumやSubstackといった他のプラットフォームからもインポートが可能だ。

さらに、Mirrorプラットフォームやイーサリアムアドレスの統合により、自身のコンテンツを共有したり、そこから利益を得ることもできる。

ブログは、プラットフォームで「エントリー・エディション」と呼ばれる形式で作成することができる。ユーザーはそうしたやり方でコンテンツのNFTを作成することが可能で、収益が得られる可能性もある。

イーサリアムの共同創設者であるヴィタリク・ブテリン氏などの業界のリーダーや、Aave Grants DAOなどのDAOが今年、Mirrorプラットフォームでコンテンツを発表している。7月には、イーサリアムの開発を追ったドキュメンタリーが、プラットフォームのクラウドファンディングで1036イーサ(ETH)を調達した。

Mirrorではこれまで「WRITE Race」という方法で書き手を選考していた。WRITE Raceを使用していたユーザーには、ステーキングなどの特典が与えられる。プロトコルのネイティブトークンであるWRITEは、Mirrorに投稿する権利が得られる投票システムで提供されていたが、大手の追跡ウェブサイトや取引所にはまだ登場していない。