ビットコインマイニング企業のビットフューリーは6日、最新の資金調達ラウンドで8000万ドル(約90億円)を調達したと発表した。今回の私募による資金調達には、日本の電通や仮想通貨分野で著名なマイク・ノボグラッツ氏が率いるギャラクシー・デジタルなどが参加。ビットフューリーの幹部は「財務戦略上の選択肢が広がった」と語る。

今回の私募による資金調達は欧州に拠点を置くベンチャーキャピタル(VC)のコレリア・キャピタルが主幹事となった。コレリアは韓国の大手デジタル企業のNavarが支援しているVCだ(2016年、Navarは子会社のLINEと共同でコレリアの投資ファンドに計1億ユーロ出資している)。

資金調達に参加した企業の中には、電通やギャラクシー・デジタルのほか、アジアの投資会社マッコーリーキャピタル、欧州の投資会社のアーマット・グループといった企業が名を連ねる。

ビットフューリーのジョージ・キクバデーズ副会長は、次のように今回の資金調達の意義を強調する。

「今回の私募の資金調達によって、当社のコーポ―レート・ガバナンスは次の段階に移行するとともに、財務戦略上の選択が広がる。さらに市場が成熟する中で当社が次の成長局面を迎えるための理想的な態勢が整うことになる」

ビットフューリーについては、10月末に新規株式公開(IPO)を検討しているとの報道が出ていた。ブルームバーグは、IPOを含めた戦略的なオプションを検討している一方で、社債などによる資金調達など他の選択肢も検討していると伝えていた。