マイケル・セイラー氏は2日、1989年に共同設立に携わったビジネスインテリジェンス企業マイクロストラテジーの最高経営責任者(CEO)を退任することを発表した。

2022年の第2四半期決算に関する2日の通知で、マイクロストラテジーはセイラー氏が新たにエグゼクティブ・チェアマン(会長)の役割を担い、フォン・ル社長がCEOに就任すると発表した。この変更は8月8日に実施される。

「会長とCEOの役割を分けることで、ビットコインの買収・保有とエンタープライズ分析ソフトウェア事業の成長という2つの企業戦略をよりよく追求できると考えている」と、セイラー氏は述べた。

ル社長は2015年8月から2019年7月までマイクロストラテジーの最高財務責任者(CFO)を務めた後、2022年5月まで同社の社長としての職務を兼務し、フルタイムでその職務を担っていた。マイクロストラテジーによると、ル氏は社長兼CEOとして「会社の企業戦略の日々の実行を扱う」職務を継続し、セイラー氏は会長として「ビットコイン獲得戦略および関連するビットコイン支援活動」に注力するとのことだ。

マイクロストラテジーは、6月30日時点で12万9699ビットコイン(BTC)以上(同社の累積減損損失を考慮すると約20億ドルの価値)を保有しており、2022年第2四半期の総収入は第1四半期の1億1930万ドルに対して1億2210万ドルに達したと報告している。同社は、6月に480BTCを1000万ドルで買収したことを米証券取引委員会に開示している。

6月にビットコイン価格が18,000ドルを下回るなど市場が低迷する中、セイラー氏は「逆境の中でも保有を続ける」と強調。同社は変動に備え、それに応じてバランスシートを構成してきたと付け加えた。この戦略により、マイクロストラテジーは「BTCの価格が3,562ドルを下回った場合」でも担保を計上することができる。この価格は、2020年3月の市場暴落時に一時的に起こったことがある。