テック大手のメタは、米国証券取引委員会(SEC)に新たなデット・シェルフ・オファリング(債券販売)の申請書を提出した。5月1日に提出された申請書によると、メタは「1つまたは複数のシリーズで債券を募集および販売する」予定であるという。また、債券が販売されるたびに、その「具体的な条件」が記載された新たな「補足説明書」を発行するとしている。

デット・シェルフ・オファリングは、メタのような発行者が、一度に全ての証券を販売する必要なく、新しい証券を登録できる制度。さらに、申請書には、債券が「時々指定されるアンダライターやブローカー、ディーラー、エージェントを介して、または1人以上の直接購入者に対し、あるいはそれらの組み合わせによって」提供および販売されることが記載されている。

ただし、提出された申請書には、提供される債券の正確な金額は明らかにされていない。

シェルフ・オファリングは、資金調達のための企業の戦略に関する洞察を投資家に提供することがあるため、投資家にとって有益である場合がある。一方で、新しい株式が現行株式の価格に悪影響を与える可能性もある。

ツイッター上のコミュニティでは、メタが最近AI開発や買い戻しに多額の費用を費やしており、これが新たな資金調達手段を求める理由の1つである可能性が指摘されている。

この申請が提出されたのは、メタがメタバース部門で約40億ドルの損失を報告した最新の決算発表があった直後である。この損失は過去1年間で140億ドルに達し、ザッカーバーグ氏は2023年にさらなる損失が発生することを予測している。

それにもかかわらず、メタに近い情報筋は、同社がメタバース開発者に年間50万ドルから100万ドルの給与を支払っているという。