イギリスのブロックチェーンスタートアップ、ニヴォーラ(Nivaura)は、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)が幹事となった資金調達ラウンドで2000万ドル(約22億円)を調達した。ロイターが27日に報じた。ニヴォーラはブロックチェーン技術を使い、債券や有価証券のトークン化を手掛ける企業だ。

ロイターによれば、今回の資金調達に参加したのは、ロンドン証券取引所のほか、サンタンデール銀行のVC部門であるサンタンデール・イノベンチャーズを含む複数の投資家が参加したという。

ニヴォーラは債権や有価証券のトークン化など、ブロックチェーン技術を活用した金融商品の開発を手掛ける企業だ。2017年11月にはJPモルガンやムーディーズなどとともに、イーサリアムベースの債券発行を行った実績を持つ

ロンドン証券取引所の国際開発責任者は、ニヴォーラへの投資は、商品の多様化、効率性の向上、成長の促進といったこを可能にする新しいテクノロジーの活用という取引所の目的に沿ったものだと、ロイターに語った。

ロイターによれば、ニヴォーラが行う債券や株式のトークン化によって、金融商品の発行から市場への投入までの時間を最大80%削減できるという。

ニヴォーラ自身の説明によれば、同社のプラットフォームは「金融商品のライフサイクル全体の自動化を容易にする」ソリューションだという。このプラットフォームはまた発行者が「金融市場に容易にアクセスし、清算システムなどの既存の技術プラットフォームもしくはブロックチェーンインフラに接続できる」ことを可能にするとしている。

ブルームバーグによれば、ニヴォーラは今回調達した資金で、金融市場で自社のプラットフォームの営業を強化するほか、北米やアジアへの市場拡大も図るという。