ライトコイン(LTC)のネットワーク上での1日あたりの取引額が96億ドルに達した。これは、米国でライトコインの上場投資信託(ETF)を上場しようとする発行者の動きが活発化していることを受けてのものだ。
仮想通貨分析を手掛けるサンティメントによると、ライトコインの時価総額は2月2日から19日までの間に46%上昇し、投資家の関心が高まっていることを示している。サンティメントはこの成長について、「ネットワークの利用が大幅に増加し、過去7日間で1日あたり96億ドルの取引量を処理していることが要因の1つ」と分析した。
ライトコインの1日あたりの取引量は昨年8月下旬には約28億ドルだったため、この5か月間で243%の増加となる。また、LTCの価格は昨年11月初旬以降で2倍になり、同期間の仮想通貨市場全体の42%の上昇を上回るパフォーマンスを見せている。
ライトコインの1日あたりの取引量と価格. Source: Santiment
サンティメントは「ビットコインETFが米証券取引委員会(SEC)に承認されてから13か月が経過し、ライトコインETFに対する期待が明らかに高まっている」と指摘する。
SECがライトコインETF申請を受理
米証券取引委員会(SEC)は2月19日、ナスダックに上場予定のコインシェアーズの現物ライトコインETFに関する規則変更の申請を正式に受理した。
また、カナリー・キャピタルのライトコインETFが2月20日、米証券保管振替機構(DTCC)のシステムに「LTCC」のティッカーで登録されていることが確認された。
DTCCは世界の金融市場において重要な役割を果たしており、毎日数兆ドル規模の証券取引を処理している。ライトコイン財団は、「これはETFのローンチに向けた重要な準備段階だ」と述べた。
Source: Litecoin Foundation
ブルームバーグのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、「DTCCへの登録はETFの承認や取引開始を意味するものではないが、発行者が取引開始に向けた準備を進めていることを示している」と指摘した。同氏はまた、ライトコインETFの年内承認の可能性について、依然として90%と見積もっている。
DTCC登録のニュースを受けて、LTC価格は約8.5%急騰し、2月21日には127ドルから138ドルへと上昇。その後はやや反落したものの、依然として高水準を維持している。
この2週間でライトコインの価格は約30%上昇し、ビットコイン(BTC)のパフォーマンスを上回っている。ビットコインは2月初旬に再び10万ドル割れとなって以来、狭いレンジ内で推移している。