仮想通貨ビットコイン(BTC)のライトニングネットワーク(LN)の開発を手がけるライトニング・ラボは7月24日、問題発生の防止に役立つノード監視ツール「lndmon」のアルファテスト版を公式ブログで発表した。オープンソースソフトウェア(OSS)として、すでにGithub上で公開済みだ。
LNは、BTCのスケーラビリティー問題や手数料高騰問題を解消する技術で、BTCのブロックチェーンネットワークを介することなく二者間での取引を行えるマイクロペイメント(小額決済)を可能にする。またBTCのブロックチェーン外に構築する決済ネットワークのため、オフチェーンやセカンドレイヤー技術とも呼ばれる。
ライトニング・ラボのエンジニア、バレンタイン・ウォレス氏によると、LNのネットワークが増大する一方でノード管理者が扱いやすい監視ツールがなく、従来は取引を行う二者間のネットワークでトラブルが発生するまで気が付かないなどの状態だったそうだ。新ツールlndmonの主な目的は、管理者のノード監視を支援し、問題発生を防止する行動を事前にとれるようにすることだと明かした。
ウォレス氏は、「ノード管理者は、複数のチャネルが急速に連続して閉じた場合や、決済を行う者同士の接続が不安定な兆候を示した場合に、通知を受け取れる」と説明し、lndmonを利用することが最終的にLNの安定化につながると述べた。
またウォレス氏は、管理者によるトラブル防止以外にも、チャネル数の増加や最適なチャネル接続手数料を提供しているノードなど、経済的な理由でLNネットワーク全体の傾向をつかめる可能性を挙げた。
なおlndmonは、仮想化技術およびツール「ドッカー(Docker)」を利用しているほか、リナックスのシステム管理機構(Systemd)とその設定用ファイル(ドロップイン・ファイル)による制御が可能という。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版