アマゾンは、保険会社リーガル&ジェネラル(L&G)と提携し、企業年金を管理するためのブロックチェーンシステムを構築した。リーガル&ジェネラルのCEOは、50年以上に及び可能性がある契約においても、ブロックチェーン技術を用いることで署名や記録を永続的かつ安全な方法で維持できるとコメントした。ロイターが6月11日に報じた。

リーガル&ジェネラルは、企業が保険のために企業年金を同社に譲渡した際に発生する一括年金取引に、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の「アマゾンマネージドブロックチェーン(AMB)」システムを利用するという。

AMBは、仮想通貨イーサリアム(ETH)とリナックス財団推進の「ハイパーレジャー」を使用し、顧客が独自のブロックチェーンネットワークを低コストで構築できるというサービス。またハードウエアのセットアップやソフトウエアのインストール、アクセス管理やネットワーク設定などが不要となる。

英フィナンシャルタイムズ(FT)によると、企業は保険会社に対して一括年金取引を行っているため、従業員の個人年金の支払いに対して最終的な責任を負うことはないという。

リーガル&ジェネラルのCEO、トーマス・オルンロヨ(Thomas Olunloyo)氏は、年金の寿命を考えると、ブロックチェーン基盤のソリューションが適している点についてコメントした。

「50年以上に及び可能性がある契約期間において、(ブロックチェーン技術を用いて)データとトランザクション(取引)の署名や記録を永続的かつ安全な方法で維持できる。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版