イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏が、ブロックチェーンのヴァリディアム(Validium)はロールアップソリューションではないと主張したことを受け、レイヤー2のスケーリングソリューションの分類について議論を巻き起こしている。

1月16日、イーサリアムのロールアップソリューション「タイコ(Taiko)」の創設者ダニエル・ワン氏がツイッターで、イーサリアムのロールアップがデータの可用性に別のデータチェーン( セレスティアなど)を使用している場合、それはイーサリアムのヴァリディアムだとツイートした。このツイートに対して、ブテリン氏は同意を示した。

「これは正しい」とブテリン氏はツイート反応した。「ロールアップの核心は無条件のセキュリティ保証だ。たとえ他の人が共謀しても、自分の資産を取り戻すことができる」。「外部システムに依存しているデータの可用性では、それは達成できない」と彼は付け加えた。

ヴァリディアムは、ゼロ知識(ZK)証明を使用してオフチェーン取引を可能にしつつ、セキュリティと検証のためにイーサリアムのメインネットに依存するイーサリアムのスケーリングソリューションだ。

ZKロールアップはレイヤー2ネットワークで取引をバッチ処理し、イーサリアムのようなレイヤー1で検証するのに対し、ヴァリディアムネットワークは取引データをL1にポストしない。その代わりに、取引が有効であることの暗号学的に証明する。これにより、すべてのトランザクションデータをオンチェーンに保存する必要がなくなり、より高いスケーラビリティを目指すことができる。

しかし、ヴァリディアムは運営者が正直に証明をポストすることに依存しており、ロールアップと比較してデータの可用性が低下する可能性がある。

しかし、ブテリン氏の提案には同意しない者もいる。イーサリアムコミュニティのメンバーであるライアン・バークマンズ氏は、ヴァリディアムはレイヤー2ネットワークだと主張している。「レイヤー2はイーサリアムに定着されるチェーンだ」と述べ。「データの可用性がイーサリアム上になければL2ではないと主張する人とは議論するつもりだ」と彼は言う。

「これは新しい業界だ。私たちは"L2"が何を意味するのかを自由に定義できる。L2の最も有用な定義にロールアップとヴァリディアムの両方が含まれる」と彼は続けた。

レイヤー2業界の分析プラットフォームL2Beatは、ヴァリディアムはL2ではないと論じている。「ヴァリディアムとオプティミウムはL2ではない:L1にデータを公開せず、その上に追加の信頼の仮定を導入している」としている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン