著者 クラーケン・インテリジェンス

クラーケン・インテリジェンス(Kraken Intelligence)は、クラーケンのリサーチ・チームであり、事実とデータに基づく仮想通貨関連の本質的で実用的なレポートの配信を目指している。伝統的な金融市場と仮想通貨市場の双方での知見を活かし、毎日の相場分析メモであるOTC Dailyや月間レポートなどで、最新の業界動向についてコンテンツを生み出している。

ビットコインの「安全資産」ぶりが発揮されているようだ。

過去7日間、ビットコインは10%ほど下落したが、アルトコインと比べて下落幅は低かった。相場全体が大きく崩れるときにビットコインがエコシステムにとっての「安全資産」となる傾向は今回も見られた。ただ、イーサリアム(ETH)やカルダノ(ADA)など、一昔の相場急落時には考えられないペースで反発したアルトコインもある。ビットコインとアルトコインのデカップリング実現はそう遠くないかもしれない。

ビットコインが安全資産かどうかをみる上で注目されるのが、株などリスクオン資産との相関関係だろう。2020年3月、世界のマーケットにコロナショックが直撃した時、一部の仮想通貨投資家は伝統的な金融市場と仮想通貨は相関関係がないと高を括っていたが、実際には株式市場の急落は仮想通貨市場に波及した。

我々は、仮想通貨が有効な価値保存手段やインフレヘッジとして君臨する未来を信じているが、現状では「リスク資産」であることは否めないとみている。現実は、そんなに甘くないというところだろう。しばらくは伝統的な金融市場に翻弄されることになりそうだ。仮想通貨市場が成熟し始めているのは確かなのだが・・・。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。