米証券取引委員会(SEC)のヘスター・ピアース委員は、仮想通貨取引所クラーケンの米国での仮想通貨ステーキングプログラムの停止について、自身が所属する組織を公に非難した。

ピアース氏は、2月9日に発表した「Kraken Down」と題する声明の中で、執行による新興産業の規制は「効率的でも公正でもない」と主張し、SECを非難している。

「今日、SECはクラーケンのステーキングプログラムを停止させ、それを投資家の勝利とみなした。私は同意せず、反対である」

また、ピアース氏の声明では、規制当局が「人々に十分に役に立っていたプログラム」を停止させたと非難している。

「新興産業において、法律が何であるかを知らしめるために取締りを行うことは、効率的でも公正でもない規制の方法だ。さらに、ステーキングサービスは一様ではないので、単発の強制措置や定型的な分析では解決しない」と書いている。

ピアース氏は、規制当局が「怠惰でパターナリスティック」であると非難し、SECは「投資家に価値ある情報を提供する実行可能な登録プロセスを開発するための公開プロセス」を開始すべきだと指摘した。

コインベースCEO兼共同創業者のブライアン・アームストロング氏は、2月9日のツイートでピアース氏のコメントに同意し、事業者にステーキングサービスの登録を求めることは、登録への明確な道がないため「不誠実な申し出」だと指摘した。

SECの「クリプトママ」としても知られるピアース氏は、規制当局の中にありながら、仮想通貨業界の強力な擁護者として活躍してきた。