追記:11月27日 午後6時25分
韓国の取引所アップビットは27日、日本時間午後6時前に声明を発表し、仮想通貨の流出被害があったことを明らかにした。流出したのはホットウォレットに保管していたイーサリアム342,000ETH。約580億ウォン(約53億円)相当だ。
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韓国の仮想通貨取引所アップビットが27日、仮想通貨の入出金を停止した。同社は「サーバーの点検のため」と説明しているが、特定のアドレスに大量の仮想通貨が移動している動きもみられ、現地メディアからはハッキングされたのではないかとの疑念も浮上している。
アップビットは現地時間の27日午後1時30分頃に、「サーバーの点検のため、仮想通貨の入出金を中断する」と突然発表。取引が活発な昼間の時間帯に突然メンテナンスをすることは極めて異例だ。
現地メディアのDecneterによれば、現地時間の午後1時にアップビットから未確認のアドレスに580億ウォン(約53億円)相当のイーサリアム(ETH)が送金された。その後、約42億ウォン相当のビットトレントトークン(BTT)や196億ウォン相当のトロン(TRX)なども立て続けに送金された。
Decenterによれば、未確認アドレスに送金された仮想通貨の額は約834億ウォン(約77億円)にのぼるという。
Whale Alertのツイートによれば、一部がビットレックスのアドレスに送金されている。ビットレックスとの間でウォレットの分離作業をしているのではないかとの声も出ていると、Decenterは伝えている。
一方、現地メディアの「電子新聞」は、韓国の業界関係者の話として、「ハッキングを受けたのか、取引所側がコールドウォレットに仮想通貨を移したのか、様々な意見が飛び交っている」とし、「取引所がコールドウォレットに仮想通貨を大量に移動させる場合、利用者に事前に通知するはずであり、ハッキングの疑いもある」とのコメントを掲載している。
アップビットの関係者は、Decenterに対して、今回の入出金停止について「内部で状況把握中だ」と語ったという。