破産手続き中の仮想通貨取引所であるマウントゴックスの代表取締役マルク・カルプレス被告が16日、自らのブログの中で、2万人以上いる債権者を報いる方法の一つの案として、同社株売却やICOを通してマウントゴックスを復活させる提案をしている。

 法定で無罪を主張しているカルプレス被告は、同提案を実行するには、債権者が「さらに協力的」になる必要があると述べている。85万コイン(今日の価格に換算すると約7700億円)となるコインを失ったマウントゴックスの責任者として、こうしたコメントはさらに批判を浴びる可能性がある。

 カルプレス氏は、民事再生を通して新たな経営陣と約274億円を投入すれば、マウントゴックスを復活させて利益をだすことも可能だとしている。さらに、ICOを通して必要な運転資金等を捻出する方法も提案したが、20日のブログ更新ではコンプライアンス上の理由から難しいとした。

 ちなみに業界最大規模の仮想通貨取引所であるビットフィネックスは2016年夏、70億円を超える仮想通貨を盗難された後、ユーザーにトークンを発行する等して債権者に補填をおこない破産を回避している。