海外取引所大手バイナンスのチャンポン・ジャオCEO(通称CZ)が仮想通貨トロンのジャスティン・サンCEOに対しある警告を発して話題になっている。
ことの発端はサン氏がバイナンスに5600万ドル(TUSD建て)を入金したことに始まる。
これに対しCZは「私たちのチームはジャスティンに伝えた。もしこれらの資金をローンチプールにあるSuiトークンをつかむために使ったら断固たる行動を取る」と警告したのだ。「バイナンスローンチプールは一般ユーザー向けのエアドロップが目的で、一部の大口投資家のためだけのものではない。」
Our team told Justin, if he uses any of these to grab the LaunchPool Sui token, we will "take action against it". SMH.
— CZ 🔶 Binance (@cz_binance) May 1, 2023
Binance LaunchPool are meant as air drops for our retail users, not just for a few whales.
On the bright side, blockchains are transparent... https://t.co/8Xs1oXjfVd
これに対しサン氏はTUSDを預ける主な目的は「主要なTUSD取引所間のマーケットメイキングを促進すること」だとした。ところが一転、あるチームメンバーが「誤ってこれらの資金の一部を取引所のキャンペーンに参加するために使った」と弁明したのだ。これが判明したところでトロン側はすぐにバイナンスに連絡し全額返金を手配したという。
「チームメンバーの一部がこれらの資金の目的を十分に理解しておらず、誤って一部を取引所のキャンペーンに参加するために使用してしまった。この誤りに気づいてすぐにチームに連絡し、全額返金を手配した」とツイートしている。
Regrettably, some of our team members were not fully aware of the intended purpose for these funds and inadvertently used a portion of them to participate in exchange campaigns. Upon realizing this error, we immediately contacted the exchange team and arranged for a full refund…
— H.E. Justin Sun 孙宇晨 (@justinsuntron) May 1, 2023
ちなみに今海外仮想通貨の世界で話題になっているSuiは、Mysten Labsが作成したレイヤー1のブロックチェーンだ。このプロジェクトは米メタ社の元幹部によって設立され2022年9月に3億ドルを調達している。
バイナンスローンチプールは4月30日、ユーザー向けにBNB-SuiおよびTUSD-Suiのステーキングプールを開始した。総数4千万Suiトークン(総供給量の0.4%)がBNB(BNB)またはTUSDトークンをステークするユーザーに2日間でエアドロップされる。
本稿執筆時点でバイナンスのSuiローンチプールには、940万BNB(約4200億円)と6億8680万ドル(TUSD建)がステークされており、大人気のトークンとなっている。