アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏が設立した民間宇宙開発企業ブルーオリジンは、次回の宇宙ミッションにトロン(Tron)創設者ジャスティン・サン氏が搭乗すると発表した。打ち上げは数週間以内に予定されている。
ブルーオリジンは月曜の発表で、サン氏が他の5人とともに、同社のサブオービタル(弾道飛行)ロケット「ニュー・シェパード」に搭乗し、第34回目のミッションに参加すると明らかにした。このロケットは、アメリカ初の宇宙飛行士アラン・シェパードにちなんで命名されている。サン氏は2021年にこのミッションの初の座席を落札しており、その金額は2,800万ドルにのぼる。
2021年当時の発表では、サン氏が残り5名のクルーを自ら選出し、そのメンバーは「TRON DAOコミュニティ」、つまりTRX、BTT、JST、SUN、NFT、WINといったトークンの長期保有者から構成される予定とされていた。しかしトロン創設者の広報担当者がコインテレグラフに語ったところによれば、サン氏は実際には乗組員を選出しておらず、今回のクルーには不動産投資家、実業家、ジャーナリスト、ベンチャーキャピタリストなどが含まれているという。
これまでのブルーオリジンのクルー発表から打ち上げまでのスケジュールに基づくと、今回の第34ミッションも数週間以内に実施されるとみられる。同社は今年4月、ケイティ・ペリー氏、ジャーナリストのゲイル・キング氏、ジェフ・ベゾス氏の当時の婚約者ローレン・サンチェス氏らを含む全員女性クルーの打ち上げでも話題となった。
トロン創設者、トランプ氏の“軌道”に入る
トロン創設者は、仮想通貨業界の内外でたびたび異例の話題に登場してきた。最近では、仮想通貨に関する活動を通じてホワイトハウスへの業界アクセスを提供していると議員らから批判を受けているドナルド・トランプ米大統領と足並みをそろえる姿が見られている
サン氏は、トランプ氏の一族が手がける仮想通貨企業「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)」を通じて、トークンに7,500万ドルを投じたとされ、そのうち3,000万ドルは2024年の米大統領選挙前に投資されたという。トランプ氏の息子であり、WLFの共同創業者でもあるエリック・トランプ氏は、2024年6月にサン氏を「偉大な友人」と評している。フォーブスによると、サン氏の現在の推定資産は85億ドルにのぼる。
またサン氏は、トランプ氏のミームコイン「Official Trump(TRUMP)」も数百万ドル分購入しており、その保有によって2024年5月にはトランプ氏とのディナーに参加する権利を得た。今年7月には、さらに1億ドル分のTRUMPを追加購入する計画を明かしている。
これらのトランプ氏関連事業への投資に先立ち、サン氏は2023年に米証券取引委員会(SEC)から提訴されていた。SECは、サン氏が「仮想通貨証券の不正な宣伝および操作的な取引」に関与したと主張していた。
2024年2月には、トランプ政権下で任命されたSEC暫定委員長マーク・ウエダ氏のもとで、SECとサン氏が連名で訴訟の一時停止を求める申し立てを行い、連邦裁判所によりこれが認められた。
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