米証券取引委員会(SEC)を相手取ったグレイスケール・インベストメントの訴訟で、裁判官団は7日、口頭弁論を行った。グレイスケールは、同社のビットコイン現物上場投資信託(ETF)の申請を承認しないSECの命令に異議を唱えている。

コロンビア特別区控訴裁判所のスリ・スリニバサン首席裁判官、ナオミ・ラオ裁判官、ハリー・エドワーズ裁判官の前で、ドナルド・Donald ベリッリJr.前事務総長がグレイスケールの弁護を、SEC上級弁護士のエミリー・パリス氏がSECの弁護を担当した。ベリッリ氏は開口一番、次のように語った。

「この命令の根本的な問題は、詐欺や価格操作における同様のリスクを持ち、それらのリスクから保護するために承認されているCME(シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ)のビットコイン先物ETPに許可を与えたSEC命令と矛盾していることだ」

SECは、BTC先物に連動するTeucrium、ProShares、VanEck、Valkyrieの投資商品を承認している。

パリス氏は、提案されたETFの資産の基礎となる現物市場は、商品先物取引委員会(CFTC)によって規制されているCMEとは異なり、「断片的で規制されていない」ことや監視メカニズムが同一ではないため比較できないと主張した。

さらにパリス氏は、ビットコインの現物市場と先物市場が99.9%一緒に動くという議論を否定し、不正や価格操作の影響を受けたときに先物市場が現物市場をリードするのか、その逆なのかが不明であると指摘した。

グレイスケール商品では、CMEのサーベイランスが現物市場のサーベイランスの代用となる。さらに、99.9%の相関は、日中価格に関係なく、「1日1回」の先物価格に基づいているとパリス氏は付け加えた。