イーサリアム共同創設者のジョセフ・ルービン氏は、デジタル・アセット・サミットにおいて、レイヤー2(L2)スケーリングネットワークが今後もイーサリアムのエコシステムにおいて中心的な役割を果たすと語った。
ルービン氏は、コインテレグラフとのインタビューで高スループットのブロックチェーン技術を活用した次世代データベースがアプリケーションに必要になると述べた。
「イーサリアムのエコシステムは非常に大きく成熟しており、新しい種類のデータベースやレイヤー2ネットワークがイーサリアムのL2として展開するのが最適だ。私たちにはLineaという、優れた特性を持つ独自のエコシステムがある」
さらに「もう一つの優れたレイヤー2として、近々登場するMegaETHがある」と付け加えた。
ルービン氏は最終的に、新たなレイヤー1チェーンは、既に強固なアーキテクチャとセキュリティ保証を備えたイーサリアムネットワークと競争するのは難しいだろうとの見解を示した。
ジョー・ルービン氏 Source: Digital Asset Summit
投資家の間で根強いL2戦略への疑念
L2Beatのデータによると、現在イーサリアムには60のロールアップネットワークを含む140以上の独自スケーリングソリューションが存在する。
しかし、投資家の間では、レイヤー2ネットワークはイーサリアムのレイヤー1ネットワークに寄生して収益を奪いながら、ベースレイヤーに対して最小限の経済的価値しかもたらしていないという批判がある。
2024年3月のデンクン・アップグレードにより、イーサリアムの平均ガス代は95%下落し、L2ネットワークの取引手数料も大幅に引き下げられた。
この取引手数料の低下により、2024年9月までにイーサリアムのベースレイヤーの収益は99%減少した。
ネットワーク手数料の推移. Source: The TIE Terminal
それ以来、イーサリアムの価格は下落傾向が続き、3月11日には約1759ドルまで下落。一部のアナリストは、2025年にさらなる価格下落を予測している。
ファーサイドのデータによると、イーサリアムの上場投資信託(ETF)からの資金流出は、仮想通貨市場全体の低迷を背景に11日連続で続いている。