仮想通貨企業サークルの共同創設者兼CEOであるジェレミー・アレール氏は、同社が発行しているステーブルコイン「USDコイン(USDC)」が、取引されたドル価値の点で決済大手ペイパルを上回ることになるだろうと大胆な予測をしている。
4月6日のツイートで、アレール氏は過去1年間でのUSDCのオンチェーンの取引量が5000億ドル以上になったと報告している。
アレール氏は、これは2020年のペイパルの総支払額の約半分であると付け加え、USDCがペイパルを「追い抜く(Flippening)」のが近い将来に行る可能性があると主張している。
In the last year, there has been over half a trillion dollars in on-chain USDC transaction volume. For perspective, that's already about 50% of the total payment volume for @PayPal in 2020. Flippening coming soon.
— Jeremy Allaire (@jerallaire) April 6, 2021
ツイートへのリプライで指摘されてるように、ペイパルでの取引は商品やサービスの支払で使用されるのに対して、USDCは主に取引や投機のために仮想通貨取引所で使用されるため、この2つは必ずしも単純に比較することはできない。しかし、USDCの成長の勢いを知るためには役立つだろう。
Statistaによると、2020年のペイパルの年間取引高は9360億ドルで、19年(7120億ドル)から31.5%増加した。2020年第4四半期には、ペイパルの決済額は約2770億ドルに達し、前年比39%の成長となっている。
比較すると、仮想通貨市場で支配的なステーブルコインであるテザー(USDT)は2020年10月までの累積取引高が6000億ドルに達し、年末までに7800億ドルになったと報告されている。強気相場で勢いを増したため、2020年第4四半期でステーブルコインの取引高が増加し始めた。
メサーリは現在、1日あたりの取引高はUSDCが25億ドルなのに対して、USDTは98億ドルだと報告している。テザーの透明性レポ―トによれば、循環供給は現在433億ドルと過去最高を記録している。一方、USDCの流通量は113億ドルで、前年同期から1500%増加しっている。