著者 :鳳ナオミ(おおとりなおみ)JDR.株式会社執行役員

日本初のデジタルマネー(暗号資産)格付け及びインデックスを提供するWEBサービス「JDRpro.」の開発運用責任者。大手証券会社にて、アナリスト、自己資金運用、ファンド組成業務などを経てクリプトの世界に。土地バブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックを全て乗り越え、上げも下げも経験済みのイケイケバブル系女史。多岐に渡る金融経験をデジタルマネーに応用、先駆者としてリード。

株式市場など従来型マーケット参加者も注目する内容に加え、暗号資産独特のイベントもピックアップ。 暗号資産マーケットに関わる投資家にとっては、先行きの相場シナリオを予測するためには押さえておきたい。

インフレ関連の米経済指標、デジタル人民元、暗号資産に関する米大統領令などが焦点

1月のリスクマネーマーケットは、1月26日開催の米FOMC(米連邦公開市場委員会)における金利引き上げに対する言及により、インフレ懸念が一層鮮明となりました。インフレに対する警戒は、従来から各マーケットとも内包していた範囲内であったものの、株式、債券市場など伝統的マーケットに対する影響は価格の調整という面で比較的大きいものとなっています。インフレ対応資産として着目されていた暗号資産も、これらマーケットの変調に連動する形で年初から調整基調を強める展開となっています。

3月には米国の短期金利引き上げが現実化、既に引き上げ幅(25bp~50bp)や年間引き上げ回数の予測が俎上に上っており、その動向を見るうえでは、米国経済指標の発表がこれまで以上に注目されると思われます。CPI(消費者物価)、PPI(生産者物価)、住宅価格などの価格に関わる指標が注目されそうです。一方、暗号資産も伝統的マーケットに対する連動性が高まっている以上、同様の観点が必要でしょう。

一方で、北京オリンピックの開催と同時に中国のデジタル人民元の発行にも注目が集まりそうです。アナログマネーからデジタルマネーへのシフトが将来的に確実視される中、通貨市場における中国の位置づけを占うイベントとなる可能性があります。対する米国も「米大統領令」を発表する予定で、超大国のつばぜり合いが続きそうです。

02月01日 米1月ISM製造業景況指数(日本時間24:00)
02月03日 欧州中央銀行(ECB)政策金利(日本時間21:45)
02月04日 BTC採掘難易度調整日(14:00見込み)
02月04日 中国の大手出前サービスの美団、デジタル人民元での決済サービス開始
02月04日 米1月雇用統計(日本時間22:30)
02月04日 北京2022オリンピック競技大会
02月10日 米1月消費者物価指数(CPI)(前月比) (日本時間22:30)
02月13日 イーサリアムクラシック(ティッカーコード:ETC)ハードフォーク(アップグレード)の実行
02月15日 10-12月期 四半期実質国内総生産速報値(8:50)
02月15日 米1月卸売物価指数(PPI)(前月比) (日本時間22:30)
02月16日 米1月小売売上高(前月比) (日本時間22:30)
02月16日 アイオーエストークン(ティッカーコード:IOST)のエアドロップ実行
02月16日 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 (日本時間28:00)
02月17日 「 SDGs・ESG × ブロックチェーン・暗号資産が切り拓く2020年代!」
02月18日 BTC採掘難易度調整日( 14:00見込み)
02月19日 ビットコインデー イン サクラメント
02月20日 半導体業界最大級の国際学会「ISSCC 2022」
02月22日 クリプトカーニバル2022
02月22日 米12月ケース・シラー米住宅価格指数(前年同月比)(日本時間23:00)
02月23日 ICE(Bakkt)のビットコイン・オプションSQ
02月24日 ICE(Bakkt)のビットコイン・先物SQ
02月25日 CMEのビットコイン・オプション、ビットコイン先物SQ(日本時間25:00)
2月中 「デジタル人民元」の発行
2月中 経産省、NFT(非代替性トークン )で初めての実証実験開始
2月中 暗号資産の今後を決める「米大統領令」発表見通し
2月末 米ドルステーブルコイン「DAI」が上場へ

続きはこちら

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。