家具大手のニトリがブロックチェーン技術を物流に適用する。日本経済新聞は8日、ニトリが今年秋にもブロックチェーンを使った新システムを導入すると報じた。
報道によれば、物流子会社ホームロジスティクスで新システムを稼働させる。ニトリの物流情報をブロックチェーン上で電子化させ、紙ベースのプロセスを撤廃させる。開発したシステムを取引先の中小企業に導入してもらい、正確な情報をサプライチェーン全体で共有できるようにする。
また提携する各運送会社のスキルや、トラックの現在地・作業内容などの情報をシステムで共有。最適な人員配置やトラックの積載率改善につながえる狙いだ。
ホームロジスティックの最高情報責任者(CIO)は日経の取材に対して、家具の物流だけでなくはなく、ほかのサービスへの展開も示唆している。
「家具の配送に限らず、宅内清掃などのサービス事業にも展開できる」とし、食品やアパレルといった企業との提携も視野に入れているという。
海外では物流分野でのブロックチェーン適用は積極的に行われている。IBMとウォルマートが手掛けた食品物流での「フードトラスト」や、IBMとマースクによる海運分野での「トレードレンズ」などが有名だ。