ジャック・ドーシーCEOが率いるフィンテック企業ブロック(Block)の部門であるTBDは、2023年5月19日にマイアミで開催されたビットコイン2023で、新たなWeb5分散型ウェブプラットフォームを発表した。
同プラットフォームは、「分散型IDとデータストレージ」をアプリケーションに導入することを目指しており、これにより開発者は技術を活用して「魅力的なユーザー体験を作り出しながら、データとIDの所有権を個人に返す」ことが可能になると、同社は説明した。
ドーシー氏のWeb5プラットフォームは、この分散型ウェブ体験を促進するためのいくつかの重要なコンポーネントを導入することを目指している。プラットフォームの下では、ウォレットはエージェントとして機能し、個人と機関のIDとデータの相互作用を促進する。分散型ウェブノードは、パーソナルデータストアとして機能し、公開データと暗号化データの両方を安全に保持する一方、分散型ウェブアプリは、分散型IDとデータストレージ機能を活用してユーザー体験を強化する。
さらに、Web5プラットフォームは分散型識別子(DIDs)の使用を採用する。これらは、個人が作成し管理する識別子のための国際的に認められた基準で、中央集権的なエンティティに依存することを排除する。プラットフォームはまた、自己主権IDサービスとソフトウェア開発キットを組み込む。これらは、DIDsと検証可能な資格情報を利用するための必要なツールを提供する。
ツイッターの共同創設者であるドーシー氏は、ソーシャルメディアの「自由でオープンなプロトコル」を提唱してきた。2022年6月には、ドーシー氏がビットコイン(BTC)によって動力を得る「Web5」を構築していると発表。Web3を完全にバイパスして新たなビットコイン中心のID管理モデルを利用することに焦点を当てている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン