「機関投資家の参入はまだか」という声が相次ぐ中、むしろ機関投資家の参入はビットコインにとってマイナス面もあるという声が出てきた。
声の主は、米資産マネジメント「コインシェアーズ」でCSO(最高戦略責任者)を務めるメルテム・デモイアーズ氏だ。18日に金融ニュースネットワーク「リアルヴィジョン」のインタビューに答えた同氏は、ウォール街の関与は必ずしもビットコイン普及にとってウィンウィンとなるとは思えないと話した。
「もし我々が世界のビットコインの50%を取り出して規制されたカストディアン(資産管理者)の管理下に置いたら…もし、我々がこれらのビットコインをどこかの金庫に置いたら…そしてビットコインの預金のレシート(どこかの金庫にあるビットコインを取引する権利を示す一切れの紙)を発行したら、我々は実際にビットコインのネットワークでビットコインを交換しないことになる。それって、ビットコインなのだろうか?」
しばしば、機関投資家の参入は疑問符なしで歓迎されがちだ。
低調なスタートで終わったものの、バックトの現物受け渡しのビットコイン先物デビューは機関投資家をさらに呼び込む商品と期待された。また、世界最大の仮想通貨運用会社グレイスケールは、先日、機関投資家の需要が強いことを誇った。
デモイアーズ氏は、機関投資家のビットコインへの関与に否定的だ。コインシェアーズ自体についても「我々も問題の一部になっている」と述べた。
ただ、商品投資や「安全資産」への投資に興味がある人々にとっては、ビットコインが金の次にベストであると指摘。「ビットコインはデジタルゴールドだと思う」と認めた。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版