最近のビットコインは中国人投資家が動かしているのか?
トランプ大統領の追加関税発表に端を発して中国人民元がドルに対して急落。11年ぶりとなる1ドル=7元台をつけた。急速な人民元安から資金を守るためにビットコインに投資する中国人が増え、ビットコイン価格の上昇要因となっているという説が出ている。
これに対して、仮想通貨投資会社プリミティブ・ベンチャーズの創業メンバーであるドビー・ワン氏が「疑わしい説だ」と反論。次のように指摘した。
"Chinese buying up Bitcoin" is a VERY dubious narrative IMO
— Dovey Wan 🗝 🦖 (@DoveyWan) August 5, 2019
1. Bitcoin is trading at a negative premium in Chinese centric exchanges like Huobi and Okex
2. RMB denominated OTC price is now at 1% premium, within its normal range since the bull
「”中国人がビットコインを買い集めている”はかなり疑わしい説だ。
1. ビットコインはフォビやOKexなど中国系の取引所では(他の取引所と比べて)ネガティブなプレミアムで取引している
2. 人民元建てのOTC(店頭)取引価格は1%のプレミアムで、強気相場が始まって以来、通常運転だ」
ワン氏は、「世界の金融システムに対する不透明感がマーケットの後押しになっているというのはありえそうな話だが、中国人からというより中国人以外からの資金流入のようだ」と付け加えた。
中国、仮想通貨に融和ムード?
一方、最近、中国が仮想通貨に対する態度を軟化させている兆候は確かに出ている。
先月、中国の裁判所が「ビットコインは財産」として、その合法性を認めた。また、先月末、中国国営の中国銀行がビットコインに関するインフォグラフィックを掲載し、どのように機能するかなど丁寧に解説した。
中国は2017年、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)と取引所の運営を禁止した。
米仮想通貨決済企業サークルのジェレミー・アレールCEOも、中国融和論に同調。CNBCに対して、「私の見解では、我々が目にしているのは中国の仮想通貨に対する融和ムードだ」と述べた。