ビットコイン(BTC)が昨年の重要な下値目標に接近し、BTC/USDは過去の最高値付近へと迫っている。
2月27日にXで公開された分析で、アナリストのレクト・キャピタル氏は、CMEグループのビットコイン先物市場の「ギャップ」の重要性を指摘した。
BTC先物市場のギャップがカギを握るか
ビットコインは、2月26日の終値で8万2160ドルの昨年11月ぶりの安値を付けたが、その後約5%反発した。
BTC/USD 1時間チャート Source: Cointelegraph/TradingView
それでも、市場の次の底がどこになるのかについては不安が残る。流動性の大幅な減少と買い手の消極的な姿勢が続いているためだ。
コイングラスの最新データによると、8万ドル付近には買い注文が散見されるものの、それに比べ9万ドルまでの売り注文の壁が圧倒的に厚い。
BTC 清算ヒートマップ . Source: CoinGlass
しかし、レクト・キャピタル氏は短期的に狙える価格ターゲットが2つあると指摘する。
「ビットコインは、2024年11月に7万8000ドルから約8万700ドルの間でCMEギャップを形成しており、現在その埋め合わせに近づいている」と述べた。
さらに、今回の下落局面で新たに9万2700ドルから9万4000ドルのCMEギャップが発生したことを指摘している。
CMEグループのビットコイン先物チャート Source: Rekt Capital/X
この新たなギャップは、今週まで3カ月間維持されていた取引レンジの下限と一致している。「これは、価格が将来的に9万3500ドル付近へ戻る可能性を示唆している」と結論付けた。
また、2024年3月中旬以降に発生したほぼすべてのCMEギャップが埋められていることを考慮すると、今回のパターンも例外ではないと予測している。
BTC/USD 1週間チャート. Source: Rekt Capital?X
ビットコインの反転は近いか?
一部の指標は、既に本格的な反転が近いことを示唆している。
仮想通貨の投資家心理を示す恐怖強欲指数は、今週10ポイントという数年ぶりの低水準に達し、「極度の恐怖」領域に突入した。これは、かつて仮想通貨取引所FTXが崩壊した際の水準を下回るレベルになる。
Crypto Fear & Greed Index (screenshot). Source: Alternative.me
オンチェーン分析プラットフォーム「クリプトクアント」の寄稿者であるアクセル・アドラー・ジュニア氏は、短期保有者(STH)の行動を分析し、市場のパニック売りの影響が顕著になっていると指摘した。
アドラー氏は、短期保有者の時価総額を実現価値で割った指標(MVRV)を活用し、短期投資家のコストベースとの関係を分析した。
「短期保有者のMVRV指標(155日間)は周期的に1を下回っており、これは短期的な過小評価の状態と反転の可能性があるポイントを示している」とXで述べた。
「現在、この指標は再び下限水準に接近している」とし、反発の可能性を示唆した。
Bitcoin STH-MVRV chart. Source: Axel Adler Jr./X
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。