イランが違法な仮想通貨マイニングの通報者に対し、20ドル以上の報奨金を支払うと報じられている。
イランは深刻な熱波に見舞われ、電力不足に直面している。気温は摂氏45度に達し、電力網に負担がかかっている。イランの国営電力会社タバニールのモスタファ・ラジャビ・マシャディCEOは、仮想通貨マイニング事業者がこの状況を悪化させていると指摘した。
「違法な仮想通貨マイニングを報告した者には、100万トマンの報奨金が支払われる」とラジャビ・マシャディ氏は述べた。現在の為替レートで100万トマンは約24ドルに相当する。

「一部の人々は、補助金付きの電力や公共ネットワークを不正に利用して仮想通貨をマイニングしている」とラジャビ・マシャディ氏は付け加えた。「この無許可のマイニングは電力消費の異常な増加を引き起こし、国内の電力網に重大な混乱をもたらしている」。
ラジャビ・マシャディ氏は、23万台の違法な仮想通貨マイニング装置が発見され、これらが最大900メガワットの電力を消費していたと主張した。これは140万人の人口を持つイランの地方州の電力消費量に相当するという。
イランの現地メディアによれば、イラン当局は違法な仮想通貨マイニング事業者の発見を頻繁に発表しており、多くのマイニングが無料または補助金付きの電力を使用する学校やモスクで行われているという。
仮想通貨マイニングは、専門的なコンピュータで暗号パズルを解いて報酬を得るエネルギー集約的なプロセスだ。最も人気のあるプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のブロックチェーンはビットコイン(BTC)だ。
5月には、ベネズエラが電力網を保護するためとして仮想通貨マイニングを禁止した。ベネズエラでも仮想通貨マイニングが電力網に過度な負担をかけているためだ。