仮想通貨IOTA(MIOTA)は、ハッキング被害発覚から約1ヶ月が経過し、ネットワークをオンラインに戻した。

IOTA財団は3月10日のブログで、すべてのトランザクションをキュレートする集中ノードである「コーディネーター」がオンラインになったと発表した。

IOTAは、公式ウォレットである「トリニティ」のデスクトップバージョンへのハッキング攻撃を受けた。最新の発表によれば、このハッキング攻撃で、約50個のユーザーアカウントから855万MIOTA(約200万ドル相当)が流出した。

ハッキングの原因は、ユーザーがIOTAを直接購入できるサービスであるMoonPay機能に起因していたものだった。IOTA財団はウォレットをアップデート。MoonPay機能はアップデート版では現在表示されなくなっている

被害者へは全額補償

いまだ攻撃者の正体は明らかになっていない。IOTA財団によると、「攻撃者を特定・追跡するため、英国、ドイツ、マルタの警察当局やFBIとも協力している」という。

3月6日、IOTA財団の創設者であるデイビッド・サンステボ氏は、被害にあったアカウントに対して全額を補償することを明らかにしている

攻撃を防止するための取り組み

今回のハッキング被害を受け、IOTAは将来の攻撃の可能性を減らす計画も立てている。

「IOTA財団は内部プロセスを全面的に見直し、ソフトウェアセキュリティプラクティスの今後の変更、セキュリティ機能とリソースの改善、IOTAネットワーク上のユーザーアカウントを処理するソフトウェアのベストプラクティスの取り組み、教育の拡充を行っていく」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン