機関投資家の資金は分散型金融(DeFi)セクターに流入しているようであり、Yearn.Finance(YFI)が最大の受益者となっている。

仮想通貨市場データアグリゲーターのIntoTheBlockによると、10万ドル以上のオンチェーントランザクションは、11月10日だけで1億3400万ドル相当のモノも含め、過去1週間で282%増加した。

10万ドルを超えるオンチェーンYFTトランザクションの量 : IntoTheBlock

仮想通貨分析企業メサーリによると、YFIは先週に最高のパフォーマンスを示したDeFi資産であり、次にyAxisが78%の増加、Loopringが50%、AkropolisとCurveがそれぞれ49%だった。ただし、DeFiの反発の動きはごく最近のものであり、メサーリが追跡している41のDeFiトークンのうち過去30日間で上昇しているのは11のトークンのみだ。過去12ヶ月では22のトークンが上昇を記録している。

11月12日、メサーリは、ポリチェーンキャピタルがYFI保有で第10位に浮上したことを確認した。ポリチェーンキャピタルは10月までYFIトークンを保持していなかった。ポリチェーンはYFIトークンの供給の1.6%をコントロールしている。

ポリチェーンは、Compound(COMP)、Maker(MKR)、Filecoin(FIL)、Orchid(OXT)、0x(ZRX)など、ほかのいくつかのDeFiトークンを多く保有している

YFIは、9月中旬から11月初旬にかけてDeFiセクター全体の反落により、困難な市場の1つだった。9月13んちに約4万3300ドルだったのが、11月6日に8550ドルまで下落した。約80%の下落だ。その後YFIトークンは反発して、現在は1万6600ドルで取引されている。

先週、Crypto.comは、伝統的な金融機関を対象にしたDeFiに関する調査を実施している。それによると、こういったメインストリームの企業がDeFiに注目する動きがあるという。

回答者の58%は、DeFiプロダクトを利用しないと「競争上の優位性を失う」との懸念を表明し、61%は「スマートコントラクトで金融サービスを実行する方法としてDeFiの採用を検討している」と回答した。回答者の35%は現在、既存のDeFiプラットフォームやサービスとコラボレーションしていると述べている。

ただし、調査では、回答者の61%が、DeFiに対する規制の欠如がセクターの成長に対する重要な課題であるとも考えている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン