今週、イーサ(ETH)価格はビットコイン(BTC)に対して2021年の最高値を更新し、年初来のリターンは350%をわずかに超えた。テクニカル分析によると、このラリーはさらに拡大する可能性があるようだ。
12月1日、ETH/BTCペアがコインベースで今年初めて0.0835BTCに達した。この上昇は、イーサがビットコインに対して0.0630BTCで底打ちし、約41%の価格調整後、10月中旬に始まった上昇トレンドの一部だ。

イーサのブームを支えているのは導入の拡大
ETH/BTC価格の上昇は、ユーザー数と時価総額で現在世界トップのスマートコントラクトプラットフォームであるイーサリアムへの深い関心を反映している。これは、世界経済のインフレに対する投機的なヘッジとして機能しているビットコインのシナリオとは少し異なるようだ。
最近では、イーサリアムは、ノンファンジブル・トークン(NFT)、分散型金融(DeFi)、メタバースなどの成長分野における中核的な資産となっている。この分野で活動する企業は、スマートコントラクトを実行するためにイーサを必要としており、その結果、アルトコインの需要が高まり、価格の安定した上昇傾向を支えている。

ETHの需要は来年も堅調に推移すると予想されており、多くのアナリストは価格を6,000ドルから10,000ドルの範囲内で予測している。

Miller Tabak + Co.のチーフマーケットストラテジストであるマット・マレイ氏は、イーサが11月中旬の高値である4,900ドルを上抜ければ、さらに上昇すると予想する。マレイ氏によると、ビットコイン強気派は、11月中旬と4月中旬の高値である69,000ドルから65,000ドル付近で圧力を受け続けているという。
BTCが下降トレンドで取引されている間に、イーサが史上最高値を更新して維持された場合に、マレーは次のように予想する。
"それは、イーサがほとんどの投資家が選ぶ仮想通貨となったことを示す"
強気の流れが長く続く可能性
今回の買いでETH/BTCは、アセンディング・トライアングルパターンを構成する数ヶ月間のレジスタンス・トレンドラインを上抜けし、以下のチャートに示すように、0.1BTCに向けての長期的な強気の動きが視野に入っている。

一般的に、アセンディング・トライアングルは継続パターンであり、ブレイクアウトポイントから測定した上下のトレンドラインの間の高さだけ、価格を以前のトレンドの方向に送る傾向がある。
ETH/BTCのブレイクアウトポイントは0.077BTC付近で、トライアングルの最大高さは0.022BTC。定石通りに行けば、これによりETH/BTCペアは0.1BTCへの道を歩むことになるが、不確定要素も多いために状況を注視し続けるのがいいだろう。