ビットコイン(BTC)価格は16,200ドルを超えて上昇し、16,473ドルに到達。2020年の最高値を更新した。

ビットコインは16,465~16,570ドルのCMEギャップに近づいている。このギャップが埋められた場合、BTC価格が17,200ドルを超えると予想するアナリストもいる。
ビットコインが数年ぶりの高値まで上昇したことで興奮に包まれているが、コインテレグラフ寄稿者であるマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、ビットコインが強力なサポートを確立することなく、急速に新しい高値まで上昇したと指摘している。
「現在の価格を下回る多くのレベルでは、週足の時間枠でテストされていない。新しいサイクルを構築するための健全な方法は、新しいサポート領域として以前のレジスタンスレベルをテストすることだ」
ファン・デ・ポッペ氏はまた、仮想通貨の市場心理を測る恐怖・強欲指数が「極端な強欲」レベルに達した点にも警戒している。同氏によると、これは売りシグナルとして解釈できる。

ダウ平均とS&P500が1.08%と0.97%の下落で終値を付けたことは、ビットコインの上昇がより印象的なものとなっている。
民主党のバイデン候補が大統領選挙の勝利宣言を行た後、株価は急騰していたが、過去数日間で新型コロナウィルスの感染者は1日あたり15万件にまで上昇し、投資家らは新しいロックダウンが発表されるのではないかと警戒するようになっている。
トランプ大統領が選挙での敗北を認めることを拒否していること、そしてバイデン政権となった場合に政権が2つあるような事態への懸念など、将来に対する投資家の信頼に悪影響を及ぼしている可能性もある。
ビットコインは株式市場の下落と、新型コロナウィルスの広がりをほとんど無視しており、記事公開時点では11月だけで26.78%の上昇、年初来では127.7%の上昇となっている。

決済大手のペイパルが米国で仮想通貨サービスを開始したというニュースも、ビットコインに有利に働いただろう」。
ペイパルによると、仮想通貨による決済はまもなく世界中の2600万の加盟店で利用可能になる。またペイパルは、米国を拠点とする顧客の取引上限を1週間あたり10,000ドルから20,000ドルに引き上げた。
ペイパルには膨大なユーザーベースがあることを考えると、アナリストは新しいビットコイン投資家の流入があるかどうかに注目している。これにより、需要が増加し、BTC価格がさらに上昇する可能性がある。
DeFi 2.0?
ほかのニュースでは、Uniswapが再び流動性の大幅な急増を確認した。その数字が32億ドルにまで達し、分散型金融(DeFi)に復活の動きがみられる。

DeFi Pulseのデータをみると、DeFiプラットフォームにロックされている総価値が136.5億ドルに急増している。これは、投資家がDeFiトークンやイールドファーミングなどへの関心を再燃させていることを示す1つの兆候だろう。

様々なDeFiプラットフォームでのビットコイン価格と取引高は上昇しているが、アルトコインはわずかな上昇にとどまっている。イーサリアム(ETH)は1.29%上昇となり、再び460ドルを上回っている。アルトコインで強力なパフォーマンスを示しているのをみると、チェインリンクの12%上昇やカルダノの7.97%上昇となっている。
コインマーケットキャップによると、仮想通貨全体の時価総額は現在4665億ドルであり、ビットコインのドミナンスは65.4%となっている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン