仮想通貨ゲーム大手イミュータブルを巡る米証券取引委員会(SEC)の調査が終了し、同委員会が今後一切の措置を講じないと通告したことを受け、イミュータブルのネイティブトークン「IMX」が急騰した。

イミュータブルは3月25日、SECによる調査が違反認定なく終了し、昨年発行されたウェルズ通知に関する「懸案が完全に解消された」と発表した。これを受けてIMXトークンは同日、一時15%上昇し、0.74ドル直前まで上昇した。

下落相場からの反発

この水準は、3月3日に記録した直近高値以来の水準だ。それ以降はトランプ米大統領による関税政策や金利動向に対する不透明感を背景に市場全体が調整局面に入り、IMXは3月11日に0.46ドルまで下落していた。

記事執筆時点では、IMXは0.67ドル付近で取引されており、0.70ドルまで回復すれば、コイングラスのデータによれば約44万9500ドル相当のショートポジションが清算される見込みである。

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IMXの値動き  Source: CoinMarketCap

今回のポジティブな発表によりトークン価格は急伸したが、イミュータブルが昨年11月にSECからウェルズ通知を受けたと発表した際には、ほとんど価格に影響を及ぼさなかった。当時はすでに市場が上昇基調にあり、トランプ氏の選挙勝利の可能性が高まっていた。

「Web3ゲーム業界にとって大きな勝利」

共同創業者のロビー・ファーガソン氏は、3月25日のX投稿で「今回の決定はWeb3ゲーム業界にとって大きな勝利」と述べ、「1年に及ぶ闘いの末、デジタル所有権に対する脅威はついに終焉を迎えた」とコメントした。

仮想通貨ゲーム関連トークンの多くが過去24時間で上昇しており、ガラ(GALA)は2.78%、ザ・サンドボックス(SAND)は3.78%、FLOKIは1.91%、アクシ―・インフィニティ(AXS)は1.50%の上昇となった。

IMXは2021年11月のゲームトークンブーム時に史上最高値となる9.32ドルを記録した。ゲームトークンは過去にも仮想通貨市場全体の上昇後に急騰する傾向があり、今後の再上昇タイミングを巡る憶測が広がっている。

ただし過去30日間で、ゲームトークン全体の時価総額は3.65%減の131億3000万ドル、取引高は33.45%減の17億5000万ドルと、依然として調整局面が続いている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。