ビットコインは日々の生活や、世界中の経済活動を別物に変え続けている。最新のソリューションとしては、コストを2%におさえたアメリカからメキシコへの銀行間の即時送金が挙げられる。
Bridge21のWilliam Madden CEOは、コインテレグラフが行ったインタビューの中で、”届くまでのスピードは送金する国、受け取る国によって、様々ですが、取引は一般的に銀行の営業時間内で数分で完了し、数秒で済んでしまう場合もあります”と語った。
国家間における取引所と繋がったプラットフォームがあれば、顧客が資産を送る際、送信側の口座から資金が差し引かれる。それからビットコインが送金側で購入され、同時にビットコインが入金側の通貨で換金され、資産が受け取り手の銀行口座に入金される。
ビットコイン VS 銀行間送金
強力なビットコインに由来した革新的な金融取引サービスは、地球上どこであれ、伝統的な銀行送金サービスに勝る。基本的な部分としては、目に見えない為替変動による手数料や、送金手数料、取引の際にかかる時間などを無くした上で、移動する資金は最終目的地に辿り着く。
Madden氏は、その目的は、今日、我々が世界中の誰とでもコミュニケーションが取れるように、世界中にお金が送れるようになることだと詳細を述べている。同様に、外国へ電子送金するよりも物理的に資金を郵送した方が遥かに安くて速いとも語る―
「企業や個人は将来的なこういったタイプのものには期待を寄せるでしょう、丁度今日の情報のやり取りと同じような形で。我々が全く予測していなかった所からやってきたこういったサービスは、今日の国から国への、貧困国への国際的な緊急資金援助など、従来の送金会社にとって需要があるものだと思います」
主な障害
明らかに、Bride21によるビットコイン採用の決定は、暗号通貨の分散型の特性と、他の方法と比べて著しくシステムのリスクを軽減できるという部分に起因している。しかし、同社は特定の国の取引所に関連したその不確実性を認めている。
"他のオプションは、ビットコインのスケーリング的な優位点もなく、中央集権的なコンセンサスや開発サポートに依存し、"承認"されなければならず、将来的な安定した支払いと決済を行う柵として機能しにくいものです。
そういうわけで、弊社のシステムは、お金を移動させるために根本的にどの暗号通貨を使うということに関しては全く無関心です。もし、特定の状況に応じて他にも理にかなった方法があるのであれば、それを客観的に評価するでしょうし、過去にもそうしています。"
国際的なクリアランスに伴うリスクを軽減するため、同社は、一連のリスク管理技術を利用して、慎重に取引する顧客の身元を確認している。
決済はほぼ一瞬に近く、いかなる金額であれ、資金は第三者機関には保存されないため、換金不能な場合や、ビットコインの価格変動に伴うリスクは最小限に抑えられる。、
トランプ・ウォールの問題
数週間前にサービスを開始して以来、どのれだけメキシコへ送金があったのかについては、他の競合社や契約上の問題などを理由に、同氏は返答を拒否している。
コインテレグラフによる、このサービスによってドナルド・トランプ政権の怒りを買うことに繋がらないのか、という質問に対して、Madden氏は次のように回答している―
「現在の政権下で、NAFTAの再来を目にすることになるはずですし、米国とメキシコの間で貿易制限や厳しい資本規制が本当に起こるとしたら驚きます。もし、私が間違っていて、こういったシナリオが展開されるのだとしたら、我々はビジネス・ルールに則って、それに従うしかないでしょう」