香港取引所(HKEX)は、オーストラリア証券取引所(ASX)と提携し、ブロックチェーンを導入する計画だ。ファイナンシャル・タイムズが20日に伝えた

 ASXは昨年12月、現行の株取引処理システムを置き換えるためにブロックチェーンを使い始める予定だと発表した。株式取引所としては初の試みとなる。この移行のために、ASXはデジタル台帳、デジタル資産に関するコンサルティング企業と提携した。

 クレディ・スイス・アジア投資会議でHKEXのチャールズ・リーCEOは「2つの取引所のしていることを理解するため、より親密な対話を推し進めている。ベンダーとの関係を共有するために情報交換している」と述べた。

 リー氏によると、HKEXは株の貸し借りや何種類かの店頭取引にブロックチェーンを使う予定だ。さらに「取引所は何をするにもお金をかけたくないと皆が思っているところで、ブロックチェーン を使いたいと考える」と述べた。

 小規模な企業の資金調達を支援するブロックチェーンに基盤を置いた、民間市場を作り出すという、HKEXの2年前の計画は、同技術の急速な発展により妨げられた。リー氏はファイナンシャル・タイムズに以下のように語った。

 「残念なことにこの分野は大きく変化し、選んでいたベンダーも発展し、私達にはあまり有益ではなくなっている。また、私達自身でそれを行うことには関心を持っていない」。

 04年に操業を開始した代替株式取引所であるカナダ証券取引所もまた、企業が証券トークンで資金調達することを可能にする、イーサリアムに基盤を置いた証券清算プラットフォームを立ち上げる予定を2月に発表している。