仮想通貨ビットコインの半減期が迫る中で、ネットワークの計算力を示すハッシュレートが過去最高水準まで急騰している。

データ分析企業グラスノードによると、ハッシュレートは150エクサハッシュ(EH/s)を超えて上昇している。ビットコインのマイナーが、利益が下がる半減期を前に、これまで以上に計算合戦を繰り広げていることを示している。

ハッシュレートは今年3月の暴落を受けて、マイナーは一斉に機械を停止させた。しかし最近の価格回復を受けて損益分岐点を超えたことから、ハッシュレートが回復してきたようだ。

こうした「マイナー降伏」からの脱出は急激な価格上昇につながることを指摘する声もある。

カプリオールでデジタル資産マネジャーを務めるチャールズ・エドワーズ氏は、昨年12月、ビットコインが「降伏」を脱するたびに数年以内に5000%を超える急増が見られるというデータを公開している。

ハッシュリボン
(出典:チャールズ・エドワーズ

データは、ビットコインの値動きに対して、マイナーの売り圧力を可視化した「ハッシュリボン」で、歴史上10回の買いシグナルが点灯したことを指摘。ハッシュリボンの買いシグナルはマイナーが降伏を脱出し、上昇のためにビットコインを蓄えていることを示している。こうした状態で購入した場合はピーク時に平均して最大で5520%のリターンが得られているとデータは示している。