デジタル資産マネージャーのグレイスケールは7月10日、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)の申請が拒否されたことをめぐる米証券取引委員会(SEC)に対する訴訟の中で、レバレッジ付きビットコイン(BTC)先物ETFの上場を非難する書簡を提出した

書簡では、グレイスケールの法律チームは、ボラティリティシェアーズ・トラストのレバレッジ型ビットコイン(BTC)先物ETFの上場に関してコロンビア特別区の米連邦控訴裁判所に通知。このレバレッジ型ビットコイン先物ETFは6月27日から取引を開始した。

グレイスケールによると、ボラティリティシェアーズETFは投資家をBTC先物ETFよりも「さらにリスキーな投資商品」にさらしており、SECがグレイスケールの提案を承認する可能性を示唆しているという。グレイスケールは2022年6月、SECがグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)をビットコイン現物ETFに転換する申請を拒否した後、委員会に対して訴訟を提起した。

「委員会がレバレッジ型ビットコイン先物ETPの取引開始を許可したことは、委員会が依然としてビットコイン現物ETPとビットコイン先物を不当に差別的に扱っていることを示している」とグレイスケールは指摘。「2xビットコイン戦略ETFは、グレイスケールの提案するビットコイン現物ETPよりもビットコイン市場のリスクにさらされている」として現物ETFを承認すべきと主張した。

書簡では以下のように付け加えられている。

「ビットコインベースのETPに対する委員会の不平等な扱いを排除する唯一の方法は、グレイスケールのような提案されているビットコイン現物ETPの取引を許可することだ」

いくつかの企業がSECにビットコイン現物ETFの申請を提出しているが、その中には世界最大の資産管理会社であるブラックロックやARKインベストメント・マネージメントも含まれている。SECが6月のレポートで仮想通貨ETFの申請が「十分に明確かつ包括的でない」と主張した後、いくつかの申請が再提出され、監視共有パートナーとしてコインベースが指定されている。