世界最大の仮想通貨投資信託を手がけるグレイスケール・インベストメントが分散型金融(DeFi)銘柄であるヤーン・ファイナンス(YFI)の投資信託を検討していることがわかった。

YFI信託は米デラウェア州で法定信託(statutory trust)として法人化された。法定信託は資産管理で活用される法人形態。グレイスケールは現在、同州で33の信託を登録しているが、同社のAUMレポートによると、実際に運用されているのは9つにとどまっている。この中にはビットコイン信託が含まれ、300億ドルを保有している。

グレイスケールは他にもポルカドットやユニスワップ、シータ、カルダノなどの法人も登録している。しかし、法人を登録しても事業体として運営可能になるわけではなく、将来的な資金提供のために登録されているようだ。

実際にグレイスケールの広報担当はコインテレグラフに対し、新事業体は将来的に運用可能となる可能性を持つ「予約申請」に過ぎないと語った。

「グレイスケールは投資家の需要を満たす商品を提供することを常に追求している。予約申請を行うことがあるが、だからと言って製品を必ずしも市場に投入するわけではない。」

グレイスケールの投資信託は仮想通貨にアクセスしようとする伝統資産の投資家から大きな注目を集めている。すでに総資産は360億ドルをはるかに超え、投資信託をリードしている。

さらにヤーン・ファイナンスはブームとなっているDeFi銘柄を牽引する存在だ。供給量が限られていることなどから、すでに価格の面でビットコインに匹敵する唯一のデジタル資産となっている。2020年には一時的にビットコインの価格を超えたことが話題になった。

YFIは11日に史上最高値を更新し、45500ドルを超えて上昇を続けている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン