ゴールドマンサックスのデービッド・ソロモンCEOは10日、米下院の公聴会で、ゴールドマンサックスが仮想通貨のトレーディングデスクを設置しようとしたことは一度もなかったと発言した。ゴールドマンサックスのトレーディングデスク報道は仮想通貨相場を大きく動かす材料となっていた。

オハイオ州のウォーレン・ダビッドソン議員(共和党)に対してソロモンCEOは、仮想通貨デスクを開設する計画はなかったことを明かした。また一番最初に報じたブルームバーグについても「正しくない」と述べた。

「ブルームバーグの記事は正しくない。他社と同様に仮想通貨市場の発展を注視し、理解しようとしている。一部の顧客に対して現物受け渡しの先物のクリアリング(金融商品取引などの清算業務を担う)をしているが、それ以外では仮想通貨デスクを開設する計画を立てたことは一度もない」

ソロモン氏は、将来のいずれかの時点で仮想通貨デスクを始める可能性はあるとしたものの、「仮想通貨は新たな分野」であって、「規制面がクリア」になり「通貨としての実現可能性」が長期的に見えなければならないと付け加えた。

ゴールドマンサックスの仮想通貨トレーディングデスクをめぐっては、ブルームバーグの報道の後、昨年9月にビジネスインサイダーが「仮想通貨のトレードデスクを開設する計画を取り止めた」と報道。仮想通貨相場の下落材料と言われていたものの、数日後にゴールドマンサックスのCFO(最高財務責任者)マーティン・チャベス氏が「フェイクニュースだ」と否定していた