ゴールドマンサックスのロイド・ブランクファインCEOは、米CNBCとのインタビューで、同行が仮想通貨トレーディングデスクを設立するとしたブルームバーグの報道は誤報だとして否定した。ところがゴールドマンサックスは仮想通貨マーケットメイクのサービスを提供するサークル社に2015年に出資しているのだ。

 同行は、2015年にビットコイン関連のスタートアップ「サークル・インターネット・ファイナンシャル(サークル)」が実施した5000万ドルの資金調達ラウンドに参加している。サークルへの投資は15年4月29日に締結。当時ビットコイン(BTC)は約225.59ドルで売買されていた。本記事作成時点でビットコインは約10040ドルで取引されているので、当時から44倍になっている計算だ。

 サークルは「サークル・ペイ」と呼ばれるチャット機能付きの法定通貨送金サービスと、「サークル・トレード」と呼ばれるマーケットメイキングを通して仮想通貨の流動性を提供するサービスを運営する。そして今年、個人投資家向けのサービス「サークルインベスト」も市場に投入予定だ。

 ちなみにサークルには中国のIT大手である百度なども投資している。

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 ゴールドマンサックスのブランクフェインCEOは仮想通貨について比較的柔軟な発想をしていることは分かっているが、他行幹部の保守的な見解と足並みを揃える発言もしており、実際のスタンスは不明瞭だ。