クラウドベースのサプライチェーン企業、トレードシフトは30日、最新の資金調達ラウンドによって得た資金でブロックチェーン開発を推し進めると発表した。ゴールドマンサックスなどが投資したシリーズEラウンドでは2億5000万ドル(約272億円)を調達。これまでの調達資金総額は4億ドルを超えた。

 トレードシフトは、鍵となる成長分野としてブロックチェーンと人工知能(AI)を挙げ、これはトレードシフトが今年1月に立ち上げた、イノベーション研究を行うフロンティアズを通して追求するとしている。

 「未来のサプライチェーンは100%デジタル化され、取引をつなげることは電子的に繋がった経済への第1歩だと、当社はかねてから確信していた」とトレードシフトCEOで共同創業者のクリスチャン・ラング氏はプレスリリースで述べ、次のように続けた。

「今回の投資により、当社は引き続き急成長を遂げてリーダーとしての地位をたしかなものにできるだろう。当社は新たな投資者となったゴールドマンサックスとPSPインベストメントを歓迎し、当社が次の成長期に入っていく中で両社の価値ある貢献に期待している」

 ゴールドマンサックスが投資に参加したことは、同社がこのところブロックチェーンと仮想通貨への関わりを深めていることと無関係ではない。今月上旬にはゴールドマンサックスの役員が、ビットコイン先物を間もなく開始し、投資家に直接的な投資の選択肢を提供すると受け止められるような発言をした。