仮想通貨取引所クリプトドットコムの調査によると、2023年末までに仮想通貨ユーザーまたは保有者の数が、世界全体で前年比34％増の5億8000万人以上となったことがわかった。2022年末時点では4億3200万人だった。
銘柄別では、イーサリアム（ETH）の保有者は8900万人から1億2400万人に、ビットコイン（BTC）の保有者は2億2200万人から2億9600万人に増加した。
クリプトドットコムは、独自のメソッドを用いてオンチェーンデータとさまざまなパラメータを組み合わせることで、世界の仮想通貨保有者数を算出した。
調査では、世界全体の仮想通貨ユーザー数が増加したことについて、長期にわたる弱気相場の中で達成されたことを強調。
「2023年の仮想通貨の採用は、マクロ経済的な逆風にもかかわらず、新たなマイルストーンに到達した。マクロ経済の逆風とは具体的に、西側諸国の中央銀行によるインフレ抑制のためのさらなる金融引き締め、欧州における長期にわたる軍事紛争、中東での新たな紛争、パンデミックの長期的な影響だ」と調査報告書は記している。
報告書はまた、イーサリアムの上海アップグレードがネットワークのアクティビティの増加とETHの価値の上昇につながったと強調。2023年にオーディナルズやBRC-20トークンによってビットコインブロックチェーン上でノンファンジブルトークン（NFT）が発行されるようになったことも、ブロックスペースの需要を高めた。
米国でのビットコイン上場投資信託（ETF）の承認が期待されたことも、2023年にビットコインの獲得とウォレットの増加につながった。報告書は、その結果、2023年第4四半期にビットコインの採用が急増したと指摘している。
クリプトドットコムは、オンチェーンデータの抽出に23の仮想通貨取引所のデータを活用している。報告書は、ビットコイン保有者の40％がETHも保有していること、仮想通貨ユーザーの42％はBTCまたはETHをポートフォリオに保有していないことを指摘している。
ビットフィネックスは2023年12月に発表したレポートで、世界全体の仮想通貨ユーザー数は2024年末までに9億5000万人に達すると予測している。