離脱関連法案がイギリス上院で承認され、イギリスは31日午後11時(日本時間2月1日午前8時)にEU(欧州連合)から離脱する。その後、11カ月の移行期間に入り、EUとの交渉が本格化するが、難航することが見込まれている。
また、30日にはBOE(イングランド銀行)の金融政策会合が控えている。EU離脱の前日というタイミングなので、利下げは見送られる可能性が高いと見られているものの、様子見ムードが続くだろう。
中国の新型コロナウイルスによる肺炎の拡大も続いている。中国本土の死者数が82人に達する中、中国は春節の連休を延長すると発表。経済活動への懸念が高まり、マーケットはリスクオフの流れになっている。イギリスの代表的な株価指数であるFTSE100種総合株価指数は、昨日2.29%安の7,412.05ポイントで引け、イギリス10年債利回りは0.509%と0.5%割れも視野に入る展開だ。
ポンド円のテクニカル分析と相場見通し
今日のポンド円予想レンジ 141~143円
まずは、イギリス10年債利回りから確認してみよう。
安全資産とされる債券は買われ、利回りは低下している。新型コロナウイルスによる肺炎拡大懸念が残ることから利回り低下は続き、10月8日の安値0.407%が下値のメドになるだろう。
続いて、ポンド円のチャートは以下の通り。
リスク回避の円買いが続いていることから、ポンド円は一目均衡表の雲を下抜ける可能性が高い。その場合は、100日移動平均線(139.76円)がターゲットになると考えている。