イギリス議会下院は、9日午後(日本時間未明)にEU(欧州連合)から離脱するための関連法案を賛成多数で可決。近く上院でも承認され成立する見通しだ。
2016年6月の国民投票から3年半を経て、ようやく1月31日の離脱が実現する。ただ、2020年末までは通商や規制などの面でEU加盟国と同じ環境が維持される。
経済の混乱をさけるための「移行期間」を設けたためだ。ただ、ジョンソン首相は移行期間を予定どおり2020年末で終えると宣言。わずか11カ月でEUなどとFTA(自由貿易協定)を結ばなければならない。
通商交渉を妥結できないまま移行期間が終了すれば、「合意なき離脱」と同じ状況になりかねないので、市場では警戒されている。
昨日は、カーニー総裁が追加利下げの可能性を示唆したのでポンドに売りがでたが、本日は米国の雇用統計を控え、ポンド円は小動きの展開となっている。
ポンド円のテクニカル分析と相場見通し
今日のポンド円予想レンジ 142.50~144.40円
一目均衡表の雲に沿って上昇していて、しっかりとした展開。ただ、本日下落すると、遅行スパンがローソク足を上から下に突き抜ける「遅行スパンの逆転」が起きる可能性がある。
その場合、一目均衡表の「売りシグナル」になるので警戒が必要だ。